耳抜きのコツは「痛くなる前に、早めに、こまめに」です。
- 潜り始める前の水面で1回、潜降中は1mごとを目安にこまめに行う
- 鼻をつまんで、鼻から息を出すようにやさしくいきむ(強くいきまない)
- 痛くなったら無理に潜らず、少し浮上してからもう一度
耳抜きができないまま潜り続けると、耳を痛めることがあります。講習ではできるまで深い場所へは行かないので安心してください。
ダイビングライセンス講習を前に「耳抜きができるか不安」という方はとても多いです。耳抜きは、ほとんどの人が練習で上手にできるようになるスキルです。この記事では、耳が痛くなる理由から、具体的なやり方、うまくいかないときの対処法まで、SDIインストラクターが解説します。

なぜ潜ると耳が痛くなる?
水中では深くなるほど水圧がかかります。水深10mでは、地上の2倍の圧力になります。
耳の奥(鼓膜の内側)には「中耳」という空気の入った小さな部屋があります。潜ると外側からの水圧で鼓膜が内側に押され、これが耳の痛みや詰まった感じの原因です。飛行機の着陸時やエレベーターで耳がツーンとするのと同じ仕組みです。
耳抜きは、鼻の奥と中耳をつなぐ管(耳管)を通して中耳に空気を送り、内側と外側の圧力をそろえる動作です。
圧力の変化の「割合」は、水面に近いほど大きくなります。水面から10mまでで圧力は2倍になりますが、10mから20mでは1.5倍です。そのため、潜り始めてすぐの浅い場所ほど、こまめな耳抜きが大切です。
耳抜きのやり方3種類
1. 鼻をつまんでいきむ(バルサルバ法)
もっとも一般的な方法です。鼻をつまんで口を閉じ、鼻から息を出すようにやさしくいきみます。耳の奥で「ポコッ」と音がしたり、圧迫感が抜けたりすれば成功です。
強くいきむのはNGです。耳を痛める原因になるので、軽く押す程度で行いましょう。
2. 鼻をつまんでつばを飲み込む(トインビー法)
鼻をつまんだまま、ごくんとつばを飲み込みます。飲み込む動きで耳管が開きます。いきむのが苦手な人に向いています。
3. あごを動かす・あくびをする
あごを左右に動かしたり、あくびをするように口の奥を広げたりすると、耳管が開きやすくなります。レギュレーターをくわえたままでもできるので、ほかの方法と組み合わせるのがおすすめです。
耳抜きを成功させる5つのコツ
- 潜る前に1回やっておく
水面にいるうちに、やさしく1回耳抜きをしておくと、潜り始めてからが楽になります。 - 「痛くなる前」にやる
痛みを感じてからでは耳管が閉じてしまい、抜けにくくなります。詰まった感じがしたら、すぐに耳抜きをしましょう。 - ゆっくり潜る
ロープや海底をつたって、少しずつ潜ると耳抜きのタイミングをつかみやすくなります。 - 足を下にして潜る
頭が下になると耳抜きがしにくくなります。慣れるまでは足から潜るのがおすすめです。 - 痛いときは少し上がる
耳が痛いときは、1mほど浮上して圧力をゆるめてから、もう一度耳抜きをします。無理に潜り続けないことがいちばん大切です。

耳抜きができないとどうなる?
耳抜きができないまま潜り続けると、鼓膜や中耳に負担がかかり、耳の圧外傷(スクイズ)を起こすことがあります。痛みが続いたり、聞こえにくくなったりした場合は、ダイビングを中止して耳鼻科を受診してください。
当店の講習では、耳抜きができるまで深い場所へは行きません。インストラクターは受講生のそばで潜降のペースを合わせ、「耳が痛い」の合図を決めてから潜ります。
風邪・鼻づまりのときは潜らない
風邪や花粉症などで鼻が詰まっていると、耳管も通りにくくなり、耳抜きがうまくできません。潜っている途中は抜けても、浮上するときに抜けなくなる(リバースブロック)こともあります。
- 鼻づまりや風邪の症状がある日は、無理に潜らず日程の変更をご相談ください
- 耳や鼻の持病がある方、過去に耳を痛めたことがある方は、事前に医師に相談してください
よくある質問
耳抜きができないとダイビングライセンスは取れませんか?
耳抜きは必要なスキルですが、ほとんどの方は練習でできるようになります。当店では浅い場所からゆっくり練習し、できるまで深い場所へは行きません。
耳抜きはどのくらいの間隔でやればいいですか?
潜り始める前に1回、潜降中は1mごとを目安にこまめに行います。特に水面近くは圧力の変化が大きいので、早め早めが大切です。
片耳だけ抜けにくいときはどうすればいいですか?
抜けにくい耳を上にするように頭を傾けたり、あごを動かしたりしながら耳抜きをすると抜けやすくなることがあります。痛みがある場合は少し浮上してからやり直してください。
飛行機で耳が痛くなりやすいのですが大丈夫ですか?
飛行機で耳が痛くなりやすい方は、耳抜きのコツを早めにつかむことが大切です。予約時にお知らせいただければ、より時間をかけて練習します。耳の病気がある場合は事前に医師に相談してください。
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SDIインストラクター(#37525)/沖縄ダイビングライセンス(SDI公認ダイブセンター No.1006587・沖縄県恩納村)

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